BYD Auto Japanは2026年9月29日、ミドルサイズSUV「BYD ATTO 3」を大幅に刷新した「BYD ATTO 3 EX」を発売しました。
今回のATTO 3 EXは、単なる装備追加やマイナーチェンジというより、バッテリー容量、航続距離、駆動方式、モーター、充電性能、足回りまで大幅に変更されています。
特に注目なのが、一充電走行距離620kmのRWDモデルと、新たに追加された330kWのAWDモデルです。
この記事では、BYD ATTO 3 EXの価格やスペック、従来型ATTO 3から何が変わったのかを詳しく解説します。
BYD ATTO 3 EXが2026年9月29日に発売
新型BYD ATTO 3 EXは、2026年9月29日から全国のBYD正規ディーラーで販売が開始されました。
ATTO 3は2023年1月に日本へ導入された、BYDの日本市場における乗用車第1弾モデルです。
今回登場した「EX」では、従来型の基本的なボディサイズを維持しながら、中身を大幅にアップデートしています。
「EX」という名称には、
- EXTEND(生活を広げる)
- EXPLORE(選択肢を広げる)
- EXPERIENCE(体験を広げる)
という3つの意味が込められています。
BYD ATTO 3 EXの価格
ATTO 3 EXには、後輪駆動のRWDと四輪駆動のAWDの2モデルが設定されています。
| モデル | 価格(税込) | 航続距離 |
|---|---|---|
| ATTO 3 EX | 437万8,000円 | 620km |
| ATTO 3 EX AWD | 487万3,000円 | 550km |
従来型ATTO 3のメーカー希望小売価格は418万円だったため、RWDのATTO 3 EXは19万8,000円の価格上昇となります。
一方で、バッテリー容量や航続距離、モーター出力、充電性能などが大きく向上しているため、価格だけでなく変更された内容まで確認して比較することが重要です。
なお、EVに対する補助金は年度や車種ごとの登録状況などによって変わるため、実際の購入時には最新の対象額を確認してください。
旧型ATTO 3との違いを比較
今回のATTO 3 EXで特に大きく変わったポイントを比較すると以下の通りです。
| 項目 | 従来型ATTO 3 | ATTO 3 EX | ATTO 3 EX AWD |
|---|---|---|---|
| 駆動方式 | FWD | RWD | AWD |
| バッテリー容量 | 58.56kWh | 74.88kWh | 74.88kWh |
| 航続距離 | 470km | 620km | 550km |
| 最高出力 | 150kW | 230kW | 330kW |
| 最大トルク | 310N・m | 380N・m | 560N・m |
| 0-100km/h加速 | 7.9秒 | 5.5秒 | 4.0秒 |
| 急速充電 | 最大85kW | 最大100kW | 最大100kW |
| トランク容量 | 440L | 490L | 490L |
| フロントトランク | なし | 95L | 95L |
こうして比較すると、「EX」という名前が付いただけのモデルではなく、かなり大規模なアップデートであることがわかります。
航続距離が470kmから最大620kmへ
ATTO 3 EXで最もわかりやすい進化のひとつが航続距離です。
従来型ATTO 3では58.56kWhのブレードバッテリーを搭載し、一充電走行距離は470kmでした。
新しいATTO 3 EXではバッテリー容量を74.88kWhまで拡大。
その結果、WLTCモードの一充電走行距離は、
- ATTO 3 EX RWD:620km
- ATTO 3 EX AWD:550km
となっています。
RWDでは従来型から150km延びており、日常の通勤や買い物だけでなく、長距離移動で充電回数を減らしたい人にとっても注目したい変更です。
ただし、EVの実際の航続距離は気温、エアコンの使用、速度、渋滞、走行環境などによって変化します。620kmという数値はWLTCモードによる公称値として考えておきましょう。
FWDからRWDへ変更
ATTO 3 EXでは駆動方式も大きく変更されました。
従来型ATTO 3は前輪を駆動するFWDでしたが、新型ATTO 3 EXでは後輪駆動のRWDとなっています。
さらにモーター最高出力も150kWから230kWへ向上。
最大トルクは310N・mから380N・mとなり、0-100km/h加速も従来型の7.9秒から5.5秒へ短縮されています。
航続距離だけでなく、走行性能そのものも強化されているのが今回のATTO 3 EXの特徴です。
新たにATTO 3 EX AWDを追加
ATTO 3シリーズとして初めて、AWDモデルも設定されました。
ATTO 3 EX AWDでは、フロントに100kW、リアに230kWのモーターを搭載します。
システム最高出力は330kW、最大トルクは560N・m。
0-100km/h加速はわずか4.0秒です。
航続距離はRWDの620kmより短い550kmとなりますが、動力性能や四輪駆動を重視する人にはAWDという新しい選択肢が加わりました。
急速充電は最大100kWに向上
バッテリー容量の増加だけでなく、充電性能も改善されています。
従来型ATTO 3の急速充電最大受電能力は85kWでしたが、ATTO 3 EXでは最大100kWへ向上しました。
さらに、急速充電前にバッテリー温度を適切な状態へ調整する「充電予熱機能」も追加されています。
特に気温が低い環境ではバッテリー温度によって充電速度が低下することがあります。そのため、こうした温度管理機能は長距離移動時の使い勝手にも関わってくるポイントです。
CTB採用で車体構造も変更
ATTO 3 EXでは、バッテリーと車体の構造にも変更が加えられています。
従来型で採用されていたCTP(Cell to Pack)から、BYD独自のCTB(Cell to Body)へ変更されました。
CTBではバッテリーを車体構造の一部として活用します。
BYDによると、これによってボディ剛性の向上やキャビンスペースの拡大につなげています。
搭載されるバッテリーは引き続き、リン酸鉄リチウムイオンを採用した「ブレードバッテリー」です。
荷室も拡大!95Lのフロントトランクを新設
実用性についても改善されています。
後部のトランク容量は従来型の440Lから490Lへ拡大しました。
さらに、エンジンを搭載しないEVのパッケージングを活用し、ボンネット下に95Lのフロントトランクが新設されています。
充電ケーブルなど、普段は頻繁に取り出さないものをフロントトランクへ収納できれば、後部荷室をより有効に使えそうです。
快適装備も大幅に充実
ATTO 3 EXでは、室内装備も追加されています。
主な変更点は以下の通りです。
- 前席シートベンチレーション
- 3段階ステアリングヒーター
- 50Wワイヤレススマートフォン充電
- フロント・前席ドア防音ガラス
- 8.8インチメータークラスター
- 95Lフロントトランク
AWDモデルでは、これに加えてヘッドアップディスプレイや4.5Lの車載温冷庫も装備されます。
温冷庫は-6℃~6℃の冷蔵と、35℃~50℃の保温に対応しています。
安全装備も強化
安全・運転支援機能についても変更されています。
従来型では3つだったミリ波レーダーが5つへ増加し、フロントビューカメラと組み合わせてADASを構成します。
また、新たにドライバーの疲労や注意散漫などを検知するドライバーモニタリングシステム(DMS)を採用。
さらに、車内のミリ波レーダーを利用する幼児置き去り検知システム(CPD)も搭載されました。
CPDは車内に残された子どもなどの動きを検知し、警告や空調作動によって早期発見・救助をサポートする機能です。
ボディサイズは従来型とほぼ変わらない
性能や装備は大きく変わりましたが、ボディサイズは従来型と同じです。
| 全長 | 4,455mm |
|---|---|
| 全幅 | 1,875mm |
| 全高 | 1,615mm |
| ホイールベース | 2,720mm |
| 乗車定員 | 5名 |
| 最小回転半径 | 5.35m |
従来型ATTO 3のサイズ感が気に入っていた人にとっては、取り回しの感覚を大きく変えずに性能向上の恩恵を受けられるモデルといえます。
ATTO 3 EXはRWDとAWDどちらを選ぶ?
今回のATTO 3 EXは、RWDとAWDで性格がかなり異なります。
航続距離と価格を重視するならRWD
RWDモデルは437万8,000円で、航続距離は620km。
従来型より出力も大幅に高くなっているため、日常使用から長距離ドライブまで幅広く使いやすい仕様です。
走行性能を重視するならAWD
AWDモデルは487万3,000円。
RWDより49万5,000円高くなりますが、330kW・560N・mのデュアルモーターAWDに加え、ヘッドアップディスプレイや車載温冷庫など専用装備も追加されます。
航続距離ではRWDが有利ですが、動力性能やAWDを必要とするかどうかが選択のポイントになりそうです。
BYD ATTO 3 EXは従来型から大幅進化
BYD ATTO 3 EXは、外観を少し変更しただけのモデルではありません。
特に大きな変更点をまとめると、
- 航続距離が470kmから最大620kmへ
- 58.56kWhから74.88kWhへバッテリーを大型化
- FWDからRWDへ変更
- 230kWモーターを採用
- 330kWのAWDモデルを新設定
- 急速充電性能を85kWから100kWへ向上
- CTB構造を採用
- 95Lのフロントトランクを追加
- シートベンチレーションなど快適装備を追加
- DMSや幼児置き去り検知システムを追加
と、車両の基本性能から使い勝手まで幅広く変更されています。
従来型ATTO 3の公式掲載価格418万円に対し、新型ATTO 3 EX RWDは437万8,000円。
19万8,000円の価格差はありますが、航続距離やバッテリー容量、出力、充電性能などを見ると、変更内容はかなり大きいといえるでしょう。
今後は実車での電費や高速道路での航続距離、充電速度、AWDとRWDの乗り味なども注目したいポイントです。
BYD ATTO 3 EXのよくある質問
BYD ATTO 3 EXの発売日は?
2026年9月29日から全国のBYD正規ディーラーで販売されています。
ATTO 3 EXの価格はいくら?
RWDモデルが437万8,000円、AWDモデルが487万3,000円です。
航続距離は何km?
WLTCモードでRWDが620km、AWDが550kmです。
旧型ATTO 3との大きな違いは?
バッテリー容量の拡大、航続距離の延長、FWDからRWDへの変更、モーター出力向上、AWD追加、急速充電性能向上、CTB採用などが主な違いです。
ATTO 3 EX AWDの0-100km/h加速は?
メーカー公表値で4.0秒です。
※価格・仕様・装備等は2026年9月29日時点のBYD Auto Japan公式発表をもとに記載しています。仕様や価格は変更される場合があります。


